こちらは、前々回の記事「週末パスで行く信越の旅 ①」の続きとなります。
まだ前回を読んでいない方は先にそちらからお願いします。
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ピピピピ ピピピピ
うーん......ねむいよ......
ピピピピ ピピピピ
ピピピピピピピピピピピピ
はっ!!
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毎回同じくだりでごめんなさい...。
午前5時、とりあえず目が覚めたので、荷物を持って静かにチェックアウトし、長野駅へ向かいます。寒さに手がかじかんでいました。
昼間は大勢の観光客でにぎわう改札口も、夜明け前は誰もいません。視覚障害者用の誘導鈴だけがガランとしたコンコースに響いています。
週末パスを自動改札に通し、構内に入ります。
駅に少し早く着きすぎてしまったようです。待合室で温かい雑炊スープを飲み、時刻表を見て今日の予定を再確認。1日の始まりです。
そろそろ入線だろうかと思ってホームに向かいましたが、まだでした。待合室へ引き返すのも億劫なので、少し寒いですがここで待ちましょう。
そう、今日最初に乗るのは飯山線です。
架線には大量のカラスが。群れていてなんだかかわいいですね。一方私は一人旅の最中。自分一人だけの旅、大切な人や友達との旅、どちらもそれぞれの魅力がありますよね。
え?お前にはそんな恋人も友達もいないだろって?現実を突き付けないでくださいよ...
5時40分頃、汽笛とともに2両編成の気動車がやってきました。これが今日最初に乗る列車になります。車両はJR東日本ならどこにでもいるキハ110系ですが、私が大回り乗車で見慣れている八高線のそれとは違って、電連が1段だけなんですね。地域差があって面白いところです。
八高線と違うのは外見だけではありません。ドアを開けて車内に入り、天井を見上げると、何故か電灯にカバーがかかっていることに気づきます。
トイレもなんだか違う形で、大型です。
そして、座席配置こそ普通ですが、ロングシート部分の窓枠にもテーブルがついています。
これらの異変、実はこの車両がかつて特急車両であったことの名残なのです!
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時は1996年、秋田新幹線の工事はいよいよ終盤に入っていました。しかし、最後にはとある大工事が控えていました。改軌です。
JRの在来線は通常、軌間1,067mmの狭軌を採用しています。一方、新幹線は高速運行のため、安定を得るために1,435mmの標準軌です。つまり、在来線である田沢湖線に秋田新幹線を通すためには、軌間を狭軌から標準軌へと切り替えなければならないわけです。
その軌間切り替えには丸1年かかるため、その間は田沢湖線は全列車運休にせざるを得ません。従来盛岡から秋田までを田沢湖線経由で結んでいた特急「たざわ」も例外ではなく、工事中の移動手段確保のため、北上線経由で代替の特急列車を走らせることになりました。
しかし、その代替特急には問題がありました。JR東日本はこう考えます。
「北上線、非電化だから気動車特急だよなぁ...。でも今うちに気動車特急車両ないし、新しく作っても1年でニート化確定かぁ...。せや!とりあえず特急っぽく作っといて、後から普通列車に改造できるようにすればええんや!」
そうして誕生したのが、キハ110系300番台です。座席はリクライニングシートなものの、車体構造は既に登場していた普通のキハ110系と同じ。キハ110系300番台は予定通り1年間北上線で特急「秋田リレー」として走り、1997年に晴れて秋田新幹線が開業すると、次々に普通列車化改造を施されてゆくのでした...。
そういうわけでこの車両には、特急秋田リレー号当時の設備が、今もところどころにひっそりと残っているということなのです。
ちなみに、余ったリクライニングシートはE217系のグリーン車に取り付けられたのですが、その後の修繕工事で座席が変更されているため、現存しないそうです。残念。
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5時51分、普通列車戸狩野沢温泉行きは定刻通りに長野駅を出発しました。エンジン音を響かせながら加速していきます。2両編成の車内は、半数のボックスに1人ずつ座るくらいの混み具合でした。
この列車、飯山線の始発列車だと思った方もいらっしゃるかもしれません。しかし実はこの列車は2番列車。5時10分長野駅発の十日町行きが始発列車なのです。
5時台に2本も列車があるローカル線って珍しくないですか?車両運用の都合なのかもしれませんが、需要なさそうですよね...
しばらくすると、廃車回送で有名な長野総合車両センターの横を通過。211系やキハ110系が停まっているのが見えました。また後でもう一度通るので、一旦のお別れになります。
豊野駅を出るとしなの鉄道は北に進路を変えますが、飯山線はそのまま東へ。単線非電化区間の始まりです。空がだんだん茜色に染まっていき、車窓に雪が見え始めます。
飴なめなめ。
いつの間にか車内に高校生が増えたと思ったら、北飯山駅で全員降りていきました。Googleマップで見たところ、近くに高校があるようです。キハ110系に通学で乗れるのはうらやましいですが、こんな雪のなか学校まで歩くことを考えると大変ですね。
6時51分、長野駅から1時間きっかりで終点の戸狩野沢温泉駅に到着です。もちろんこんな駅で降りてもどうしようもないので、向かい側のホームに乗り継ぎの十日町行きの列車が来るのを待ちます。
来ました。今度はかわいい単行です。
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しばらく乗り続けると、長野県最後の駅である森宮野原駅に到着しました。目を引くのは「日本最高積雪地点」と書かれた大きな柱。もう70年近く前のことではありますが、なんと7.85mもの積雪があったそうです。豪雪どころじゃない桁外れの量です。
そんな厳しい気候条件も作用してか、飯山線の戸狩野沢温泉駅~津南駅間の営業係数は2021年度で8258円。営業係数というのは「100円を稼ぐのにかかる経費」のことですから、運賃100円を得るのにつきなんとその約82倍にもなる8158円の赤字が発生していることになります。
さらに、同区間の2021年度の輸送密度(1日あたりの平均乗車人数)はわずか63人。ここまでひどい輸送密度や営業係数は、赤字ローカル線を多数かかえるJR北海道にすらなく、日本全国で見ても下から数えて五本の指に入るくらいの超ローカル区間です。
大企業であるJR東日本だから何とか維持できているのが現状ですが、こんな状態ではいつ廃線になってもおかしくありません。みなさん、乗りに行くなら今のうちですよ。
キハ110系の豪快なエンジン音を聞きつつ車窓を堪能したのち、8時29分、終点の十日町駅に到着しました。飯山線自体はここから数駅先の越後川口駅まで続くのですが、次の乗り継ぎ列車は4時間後。さすがに旅程が崩壊するので、ここからは別路線に乗り継ぐことにします。
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階段を上がり、たどり着いたのは見るからに高規格な高架ホーム。そう、北越急行ほくほく線です。元々は東京から北陸方面へのアクセス手段として開業し、在来線国内最高速の時速160kmで681系・683系の特急はくたかが疾走するすごい路線でした。しかし北陸新幹線の開業によって特急列車が消滅。さらに2023年3月のダイヤ改正で、特急はくたかの系譜を受け継いでいた超快速スノーラビットをはじめとする快速列車も全て運行終了してしまいました。
かつては9両編成の特急も止まった長いホームに、2両編成の普通列車が入線してきました。特急の高速走行のために長いトンネルを多数掘って山の中を貫いている路線なだけに、てっきり日常利用客は少ないものだと勝手に決めつけていましたが、いざ乗ってみると車内には地元客らしきじいさんばあさんや学生がいっぱい。ちょっと驚きましたが無事ボックスシートを確保しました。ちなみに結構柔らかいよこの座席。
特急や快速といった優等種別がなくなり、現在では普通列車だけののどかな路線になった...のかと思いきや、このほくほく線の普通列車、発車直後からそんな甘い予想を裏切ってきます。
めっちゃ加速力高いッ...!!
そしてめっちゃスピード出るッ...!!
乗車した北越急行HK100形電車ですが、その起動加速度(加速の強さ)は3.0km/h/sというかなり高い数値。この数字自体は山手線のE235系などとも同じなのですが、山手線は駅間距離が短くスピードを出しにくい一方、ほくほく線は駅間距離が長く、線形も特急の高速走行のためにとても良いため、最高速度110km/hのフルスピードで駆け抜けます。すごく気持ちいいです。
山脈をぶち抜いて快走し、20分少々で六日町駅に到着です。上越線との接続駅なので、普通なら長岡方面か水上方面にいってもいいのですが、実はそもそも六日町駅に来たこと自体が時間潰し目的だったので、次の直江津行きでそのまま折り返します。
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さて、その直江津行きとして入線してきたこの電車も先ほどと同じHK100形なのですが、なんだか見た目がおかしいです。
※画像は直江津駅です。ご容赦ください...
車内に入ってみると座席もおかしいことに気付きます。先ほどの列車はボックスシートだったのに、今度は転換クロスシート。いったいどういうことなのでしょうか。
六日町駅を発車し、次の魚沼丘陵駅を過ぎてトンネルに入ったそのとき。突如として客室の照明が消え、真っ暗になりました。なんかさっきからこの電車おかしい。もしかして、間違えてきさらぎ駅行きの電車か何かに乗ってしまった!?これから異世界に連れていかれるのでしょうか。怖いです...!
すると急に陽気な音楽が流れだし、天井になにやらかわいらしい映像が映し出されました。
心配ご無用。この列車こそが、北越急行の誇る"走るシアター"、「ゆめぞら」です。
時はさかのぼり今から20数年前、当時の北越急行の社員はこう考えました(たぶん)。
「ほくほく線ってトンネルばっかでなかなか景色が見えなくて退屈だなぁ...。せや!電車にプロジェクターを付けて、天井にいろいろ映せばおもろくなるはずや!」
そうして2002年誕生したのが、天井に星座を映せる「ほしぞら」です。翌年には映像のバリエーションを増やして「ゆめぞら」に進化し現在に至る、というわけなのでした。
映像は合計5回流れ、それぞれテーマがあって飽きません。トンネル内の駅として有名な美佐島駅も通りつつ、直江津に向けてほぼ一直線で走り続けます。
大池いこいの森駅あたりまで来ると、頸城平野の雪におおわれた田んぼが姿を表しました。犀潟駅でJR信越本線に合流ししばらくすると、いよいよ終点の直江津駅に到着です。
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かつては北陸本線と信越本線が合流する日本海側の玄関口として栄え、「はくたか」「白鳥」に代表される数多くの特急列車や、「きたぐに」「トワイライトエクスプレス」といった長大編成の夜行列車が行き来したターミナル駅、直江津。
...そんな直江津駅で私を出迎えてくれたのは、1両編成のディーゼルカーでした。
「長大なホームにぽつんと停まる短い普通列車」は今や"凋落した地方幹線"の代名詞にすらなりつつありますが、直江津駅にはその中でも特に哀愁をさそわれる気がします。
北陸新幹線の開業によって北陸本線(金沢以東)の特急がほぼすべて消滅した後も、しばらくは通称「糸魚川快速」としてしぶとく生き残った485系。それすらも2017年のダイヤ改正で静かに姿を消し、現在では直江津駅に来る特急列車は1日わずか4往復、E653系4両編成の「しらゆき」のみに。それ以外はワンマンの普通列車が発着するだけの、がらんとして寂しい駅に様変わりしてしまいました。
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北陸新幹線開業と同時に、直江津駅のある新潟県の平行在来線を受け継いで誕生した第三セクター、えちごトキめき鉄道。
この「トキ鉄」、元・JR東日本信越本線の「妙高はねうまライン(直江津~妙高高原)」と、元・JR西日本北陸本線の「日本海ひすいライン(直江津~市振)」の2路線を運営することになったのですが、様々な条件が重なり、運用される車両がとってもカオスな状態です。というわけでひとつずつ紹介していきましょう。
先ほどの画像にも出てきたこのディーゼルカーは、ET122系気動車。普段は日本海ひすいライン用ですが、1日1往復だけ妙高はねうまラインの新井駅まで乗り入れます。画像左側の列車がそれです。
旧JR西日本の区間を主に運行するため、車体は姫新線のキハ122形がベース。言われてみれば運転席周りの窓の形やライトの形状なんかに西日本っぽさありますよね。内装も、西日本らしく転換クロスシートが並びます(ただし、2両だけ特別仕様のボックスシート車がいます)。
北陸本線は全線電化されているのですが、糸魚川駅付近を境に電化方式が交流と直流にまたがっているうえ、交直流電車を導入するほどの需要もない(製造費がバカにならないし、交流機器を積むと最低でも2両編成になってしまう)ので値段がお安く運用しやすいディーゼルカーになった、という経緯があります。
一方、妙高はねうまラインを走るのはこちら、ET127系電車です。ええ、見てお分かりの通り、JR東日本のE127系を譲受した中古車です。
JR東日本らしく車内はオールロングシートで、2両編成の直流電車。首都圏にお住まいの方なら、川崎のほうを走っている南武支線で塗装とスカートの形以外は全く同じな車両に乗れるので、新潟気分を味わってみてください。
開業以来長らく以上の2形式(+少しだけ乗り入れる他社車両)で運行されていたトキ鉄。しかし、鉄道が大好きすぎることで有名な元いすみ鉄道社長・鳥塚亮氏が2019年にトキ鉄の新社長として就任したのち、2021年、なんと新しい形式の車両が導入されました。
それがこれ↓です。
国 鉄 型 急 行 電 車 !
いやあ、ロマンがありますよね。JR西日本から413系2両と455系1両を買って3両編成で走っています。本当はこれに乗りたかったけど、残念ながらこの日は検査中で乗れず...。
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さて、時刻は11時を周りました。昼食には少し早い気もしますが、この先しばらく長時間休憩できるタイミングがないので、ここで腹ごしらえするとしましょう。やって来たのは改札外の駅そば、直江津庵です。
店内に入り、もずくそば(480円)を注文。少し待つとすぐに出てきました。細めのもずくがいっぱいのっていて、うずらの生卵もついています。おいしかったです。
駅のホームに戻ると、柏崎方面からの直江津行きらしいE129系2両編成が、東洋IGBT-VVVFの音を響かせて入線してきました。昨日軽井沢で見たSR1系の双子の兄(姉?)にあたる車両です。
このE129系、実は私がJR東日本で一番好きな車両。ただ、その理由を語り始めるとこの記事の文字数がすごいことになってしまうので、それについてはまた別の記事で書きたいと思います。大好きとか言ってるわりに乗車回数が少なくて説明用の写真が足りない...
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さて、3方向の車両をそれぞれ紹介しましたが、私が結局次に乗るのはこれ、妙高はねうまラインの妙高高原行きです。
やはり車内を見ると尻手や浜川崎辺りの印象が勝ちますが、窓の外に一面に広がる雪景色のおかげでここが越後国であることを思い出せます。11時35分、ドアが閉まって発車です。
11時51分に上越妙高駅に到着。ここで新幹線に乗り換えると思われる乗客が大勢降りていきました。しばらく経って新幹線から乗り換えてきた乗客を乗せ終わり、いよいよ発車かと思ったその時、向かい側のホームに接近放送が!
急いでカメラを構えた瞬間、赤い列車が高速通過していきました。これこそがトキ鉄のクルーズトレイン、雪月花です。
見た目や内装がオリジナリティにあふれていますが、実は形式名はET122系1000番台。とてもさっきの青い気動車と同じには見えませんけどね...。
さらに数駅進み、いよいよ妙高の峠にさしかかってきたとき、列車は急に駅でもないところで止まります。
そして後退し始め、あれよあれよという間に二本木駅に着きました。
日本でも数少ないスイッチバックとあって、鉄道に詳しくない旅行者も大喜びしています。丁寧な英語つきの自動案内放送まで流れました。
もう一度進行方向を変えて二本木を発車し、さっき止まったところを見下ろします。どんどん標高を上げている感じがして気持ちいい。
そうして列車はモーターを唸らせつつ山を登り、終点の妙高高原に到着しました。たくさんの観光客や地元客を吐き出し、折り返し直江津行きになります。
ところで、1日目の記事の最後に書いた次回予告「女子高生、幼稚園児に抱きつかれる」なんですが...、直江津から、私の隣に幼稚園児の男の子とその母親が座ってたんですよ。そしたら乗車中、急にその男の子が走り出して、向かい側にいた女子高校生に抱きついたのです。さすがにちょっとびっくりしました。思春期の男子中学生には少々刺激が強かったです。
すみませんただそれだけです
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気を取り直して旅行の続きといきましょう。妙高高原駅でしばらく待っていると、しなの鉄道の普通電車長野行きがET127系の隣のホームに入線してきました。
しなの鉄道の普通列車は昨日紹介したSR1系が最大勢力。しかしやってきたのは明らかに国鉄型なレトロ車両でした。そう、現在では山陽近辺の他にはもうほぼここでしか残っていない、115系電車です。
1番乗りで並んでいたこともあり、スムーズにボックスシートを確保できました。モケットこそ張り替えられているものの、フレームは完全に国鉄型のそれです。やはりシートピッチはあまり広くないのですが、形状が自然なので座り心地が良い。実に快適!
ドアは手で開ける古いものですが、ドア上にはなんとLCDディスプレイがついていました。新型のSR1系は1段式LED表示器なので、逆転現象が起きてしまっています。
座席に目を戻しましょう。座席がそのままなのでもちろん二段窓も健在です。2月4日は二十四節気でいえば大寒、1年で最も寒い時期のはずなのですが、妙高の空気はやはり東京よりもどこか澄んでいるような感じがして気持ちいいです。気のせいでしょうか。
列車は妙高高原を出て、黒姫、古間、牟礼と順番に長野盆地へ下っていきます。標高が下がるのにつれてだんだん雪が減ってゆき、朝に乗った飯山線との合流駅である豊野に着く頃には、地面がくっきり見えるまでになりました。
北長野駅付近まで戻ってくれば、本日2回目の長野総合車両センターです。横須賀線や総武線で活躍していたE217系が役目を終えここに運ばれて来て、クモヤ143-52(車籍は抹消済みだが引き続き入換機械として稼働中)につながれながら最期の時をまっていました。向こうはこちらより10年以上若いのにもう廃車。"走ルンです"の悲しい運命なのでしょうか...。
さらに進むと、中央快速線のE233系0番台H51編成がグリーン車対応工事を受けていました。このH51編成の出場をもって、グリーン車の製造数である57編成分の改造が全て終了したはずなのですが、どうやらあともう1編成改造されるという噂もあるらしく...。今後の動向が気になるところです。
運用復帰初日に見かけたH51編成。工事されていた車両が元気に走っているところを見ると嬉しくなりますよね。
https://youtu.be/W7cp0W1pcCI?si=kDYG_9YC8abi4MZf
↑画質は悪いですが動画も撮っておいたのでぜひご覧ください!
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妙高高原から46分の乗車を終え、13時49分、この列車の終点にして今日の旅の起点である長野駅に戻ってまいりました。
次の列車の発車時刻まであまり時間がないので、やや急ぎめに歩きます。
目指すのは6番線...
383系の特急しなの号!
パノラマグリーン車が有名な383系ですが、普通車自由席でも最前列ならある程度前面展望できます(JR四国の特急車両のような構造です)。しかし今回はすでに埋まっていたため、そこらへんの一般席に陣取ります。
座席自体は一般的なリクライニングシート。座り心地もまずまずです。
一方で独自色が出ているのがこの部分。跳ね上げ式のフットレストがついています。この話は前回の「座席鉄の教科書」でもやったと思います。一応土足用なのですが、周りを見る限りだいたい靴を脱いで使われていました。
...実際、靴を履いたままだとあまり使用感が良くないので、本来の使い方には反しますが靴を脱いだほうが快適です。
14時ちょうどに長野駅を出発。14時9分に篠ノ井駅を出ると、383系ご自慢の振り子機構の性能を遺憾なく発揮し、カーブの多い篠ノ井線を爆走していきます。しばらくすると進行方向左側には、日本三大車窓のひとつに数えられることで有名な「姨捨から見る善光寺平」が広がってきました。日によっては観光案内や減速運転などもあるようなのですが、今回はそういったサービスは特になく、淡々と通過していきました。残念。
松本駅を過ぎたのち、15時2分、列車は塩尻駅に到着しました。本当はこのまま名古屋まで行きたかったのですが、週末パスの有効区間はJR東日本管内のみなので、おとなしくここで降り、中央東線に乗り換えて帰りましょう。
313系に乗るのもまた今度、ということで...。
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次の列車まで30分ほどあるので、改札階に上がって暇をつぶします。
こちらはおそらく"日本一入り口の幅が狭い"と思われる駅そば。成人男性だと体を縦にしないと入りづらそうです。どうしてこんなところに作ったんでしょうか...?
そしてその横に貼ってあったポスター。塩尻なら211系かE127系、あるいは313系あたりかなと思ったのですが、まさかのE231系500番台でした。いや、悪くないと思います。
次に乗る列車がやってきました。211系ロングシート車の普通列車です。これで上諏訪駅へ向かいます。
20分ほどで上諏訪駅に到着。おや、向かい側のホームになにかあるぞ。
そう、上諏訪駅名物、ホーム上の足湯!浸かってみると温度はぬるめでした。昨日浸かった湯田中駅のものはわりとあつめだったので下流側に逃げましたが、今回は一番上流まで行くことになりました。
あぁ...疲れが癒される...。
やはりタオルは持っていないので、適度につかったあとは自然乾燥させます。外気浴です、外気浴。
ちなみに駅のNewDaysで温泉たまごセットなるものが売ってあり、専用のコーナーで温泉たまごを作成できるらしいです。次行ったらやってみたいな。
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足湯を出たあと、特急あずさに乗ってさらに東に進んだのですが...次の画像はこれになります。
ここは塩山駅です。すみません、一気に1時間ほど時を飛び越してしまいました。実は足湯に入っている途中でスマホのバッテリーが切れ、モバイルバッテリーもなかったのでこうなってしまったのです。今回はE353系に救われました。ありがとうE353。そしてみんな、旅行に行くときはモバイルバッテリーを持とう。
ちなみに塩山で降りたのは、上諏訪から100km以内に収まるように特急を使った結果です。塩山でちょうど普通列車の追い越しがあったので良い感じで乗り継げました。しかも乗り換え先は偶然やや珍しいボックスシート車。当たりです。
もうすっかり日は暮れ、211系は夜の甲斐路を走っていきます。車内は各ボックスに1人ずつ程度の混み具合でした。
1時間半ほど乗っていると高尾駅に着きました。普通ならここで終点になり、オレンジバーミリオンの電車に乗り換えるところなのですが、この列車は違います。
1日2往復だけの、211系による立川行きです!
普段ならE233系に占領されている区間に、211系の、しかもクロスシート車で突っ込むのは興奮モノです。西八王子、八王子、豊田、日野と順番に進み、18時59分、いよいよ終点の立川駅に入線しました。
近代的な駅に国鉄型車両がいる光景はまるで平成中期のよう。その雰囲気を楽しんでいると、ふと側面の幕に目がいきました。そして私は思わず唖然としてしまいました。
く...黒姫!?!?
なんということでしょう。数時間前通ったあの黒姫が、211系は行かないはずの黒姫が、はっきりと表示されているではありませんか。びっくりして写真を撮っていると、なんとホームに停車したまま幕回しを始めました。
全部写真を撮りましたが、うまく撮れなかったのも多いです。動画にしておけばよかったと後悔しました。ここではレアそうなものをいくつか紹介します。
ホリデー快速鎌倉号 南越谷
快速 直江津
快速 南小谷
上 松
松本(辰野経由)
他にも普段設定のない列車や入線しない区間の幕がいっぱい。幕鉄ではない私ですが、こんなに貴重な経験ができるとは思いませんでした。
ちなみにこの後も何度か立川駅で211系に会いましたが、こんな幕回しを見れたのは後にも先にもこの1回のみです。
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さて、211系が引き上げ、あとはまっすぐ家に帰るだけなのですが、せっかく週末パスがあるのにすぐ帰るのは勿体ないなと思い...
むさしの号で八王子へ。
相模線で茅ヶ崎へ。
そして平塚まで来てしまいました。
ここまで来ると先ほどのE353から供給された電源も減り、疲れからか意識ももうろうとしてきます。
最後に残ったお金で、昨日の軽井沢リゾート号で飲んだジュースをもう一度買い、昨日の朝と同じE231系近郊タイプのコツ初期車で新宿へ。そのまま中央線に乗り、家に帰って倒れるように寝ました。
ちなみに茅ヶ崎から平塚まで乗った列車では、トイレのドアを手動で開けるというちょっと変わった体験をしました。
+×+×+×+×+×+×+×+×+
こうして信越への2日間におよぶ旅は終わりました。途中大きなハプニングもなく終われたのはよかったです。
最後に今回乗った列車をまとめてみましょう。
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新 宿0502→上 野0527 (E235-0)
上 野0543→高 崎0729 (E231-1000)
高 崎0730→横 川0803 (211-3000)
横 川0810→軽井沢0844 (バス)
軽井沢0936→長 野1048 (SR1-100)
長 野1133→湯田中1218 (1000)
湯田中1231→小布施1253 (1000)
小布施1307→信中野1316 (2100)
信中野1343→須 坂1402 (8500)
須 坂1421→長 野1438 (2100)
長 野1441→信中野1527 (8500)
信中野1529→湯田中1548 (3000)
湯田中1645→長 野1734 (2100)
長 野1940→湯田中2029 (1000)
湯田中2040→長 野2129 (1000)
+×+×+×+×+×+×+×+×+
長 野0551→戸狩野0651 (キハ110-200)
戸狩野0705→十日町0829 (キハ110-200)
十日町0902→六日町0919 (HK100)
六日町0934→直江津1043 (HK100)
妙高原1306→長 野1349 (115-1000)
長 野1400→塩 尻1502 (383)
塩 尻1532→上諏訪1553 (211-3000)
上諏訪1614→塩 山1717 (E353)
塩 山1720→立 川1859 (211-0)
立 川1909→八王子1920 (209-500)
八王子1926→橋 本1938 (E233-6000)
橋 本1950→茅ヶ崎2053 (E131-500)
平 塚2112→新 宿2223 (E231-1000)
+×+×+×+×+×+×+×+×+
ちょっと乗りすぎちゃった...。
まあいいでしょう。
以上で今回の記事は終了になります。前回から大幅に遅れてしまい申し訳ございませんでした。最後まで読んでくださったみなさん、ありがとうございます。
+×+×+×+×+×+×+×+×+
【次回予告】
7/12発の特急アルプスの指定券を手に入れたので、またまた週末パスを使って長野に行ってきます。さらにその翌日は伊豆急に行くかも!?
座席鉄の教科書も更新していきます!!
乞うご期待!!!!